北海道駒ヶ岳活動状況(令和5年12月)

札幌管区気象台 地域火山監視・警報センター発表

山頂火口原浅部の活動がやや活発化していますので、今後の火山活動の推移には注意が必要です。
噴火予報（噴火警戒レベル1、活火山であることに留意）の予報事項に変更はありません。

山頂に設置した監視カメラでは、昭和4年火口のごく弱い噴気を観測する日が時々ありました。
ごく弱い噴気を観測する日数は、2021年秋以降増加する傾向が認められています。
各火口の噴気活動は引き続き低調な状態です。

7日に山頂火口原浅部（主に深さ1キロメートル付近）を震源とする振幅の小さな火山性地震が一時的に増加しました。
山麓の観測点（西山麓）による7日の日回数は合計9回となり、そのうち7回は低周波地震でした。
地震活動はその後も低周波地震を主として1日1回程度の頻度で続いており、12月の地震回数の合計は31回となりました。
月回数が合計30回以上となったのは1990年4月の61回以来です。
火山性微動は観測されていません。

GNSS連続観測では、2022年頃から山頂火口原浅部の膨張を示すと考えられるわずかな変化が一部の基線で認められています。

平成28年12月21日より、気象庁ホームページに北海道駒ケ岳の火山観測データが掲載されておりますので、火山活動状況の把握等に活用願います。