もりまち消防本部『予防課だより Vol.3』
1 ガソリンスタンドに関する法令が改正されました!
令和5年12月6日に危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等が公布され、令和5年12月27日に施行されました。
※一部規定は公布の日の翌日から施行
改正された危険物の規制に関する政令・省令では、「リチウムイオン電池の貯蔵に係る規制の見直し」と
「給油取扱所に関する業務等のあり方に関する見直し」が行われ、給油取扱所の関係者にとっては、
業務に関わる重要な改正になりますので、今回の記事では給油取扱所に関する改正内容について、詳しくお知らせします。
1 ガソリンの容器への詰替え等に係る規定の整備
⑴ 固定給油設備からガソリンを容器へ小分け販売する際は、改正前は1日あたりの合計が、指定数量未満に限り可能でしたが、
今回の改正により1日あたりの合計が、指定数量以上でも可能となりました。
⑵ 改正前は固定給油設備から、軽油を移動タンク貯蔵所のタンクへ詰替えする行為は、認められていませんでしたが、
今回の改正により、容量4,000リットル以下の移動タンク貯蔵所に限り、認められることとなりました。
※容量2,000リットルを超えるタンクにあっては、その内部を2,000リットル以下ごとに仕切ったものに限る。
上記⑴,⑵ともに詰替えをする際は、容器や車両の一部又は全部が給油空地からはみ出さないことや、給油ノズルには満量停止装置を設けることとなります。
また、移動タンク貯蔵所のタンクへ詰替えする際は、注入管を用いて当該注入管の先端をタンクの底部に着けることで固定給油設備とを一体化させて接地させ、静電気の発生を防止する必要があります。
2 給油取扱所に設置できる建築物に係る規定の整備について
給油取扱所内に設置できる建築物の用途が拡大されました。
消防法施行令別表第1 1項、3項、4項、8項、11~13項イまで、14項、15項に掲げる防火対象物の用途が新たに規定されました。
3 荷卸し中の固定給油設備等の使用に係る規定の整備について
固定給油設備又は固定注油設備に接続する専用タンクに危険物を注入する際(危険物の荷卸し)、
当該タンクに接続する固定給油設備又は固定注油設備は使用を中止しなければなりませんでしたが、
次の⑴~⑶の安全対策等を講じて、さらに予防規程にこれらの保安に関する措置についての事項を追加した場合は、
危険物の荷卸し中であっても固定給油設備又は固定注油設備を使用できるようになりました。
⑴ 給油・注油ノズルに満量停止装置を設ける
⑵ コンタミ防止装置
※ 給油取扱所及び移動タンク貯蔵所の取り扱う危険物がいずれも1種類で
保安上支障がないと認められる場合はこの限りではない。
⑶ 自動車等を当該専用タンク等の注入口に近づけないこと。
4 営業時間外における出入り制限の例外規定の整備
給油業務の営業時間外に係員以外の者を給油取扱所全体に出入りさせないための措置について、次の⑴~⑶の措置を講じて、
さらに予防規程にこれらの保安に関する措置についての事項を追加した場合、係員以外の者を出入りさせないための措置が不要となります。
⑴ 固定給油設備、固定注油設備、簡易タンク、通気管、専用タンクの注入口、ボイラー等に直接接続する
タンクの注入口その他危険物を取り扱う箇所の周囲には、係員以外の者を近寄らせないための措置を講ずること。
⑵ 固定給油設備、固定注油設備、簡易タンク、ポンプ、制御卓その他危険物を取り扱う設備には、みだりに操作を行わせないための措置を講ずること。
⑶ 係員以外の者の利用を禁止する箇所又は設備には、係員以外の者を近寄らせないための措置を講ずること。
今回の改正内容の通知はこちらから
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/231206_kiho2.pdf
(出典:総務省消防庁ホームページ内「令和5年12月6日 消防危第324号 危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等の交付について」)
以上が今回の改正内容になります。業務効率が大幅に改善される内容の改正であるかと思います。
予防規程の内容追加については、変更認可申請をして、森町長からの認可を受けなければなりません。
これらの文章だけでは、なかなか理解するのが難しいかと思いますので、不明な点がありましたら、消防本部予防課保安係までお問い合わせください。
2 各種団体で防火啓発活動実施中です!
森町消防本部では、前回の記事で一部紹介した、「防火対象物への立入検査」と呼ばれる防火業務のほかにも、
10年ほど前から、町内の保育所・幼稚園の子供たちへ、幼少期から火の怖さを知ってもらおうとの趣旨で、
毎年消防職員を派遣して、各施設において防火指導を行っているほか、昨年からは全町民を対象に
各町内会や各種団体、サークルなどにおいても、防火啓発活動を行っております。
また、火災が発生した場合の死傷者というのは、やはり大半が高齢者であるため、
今年度からは、デイサービスなどの社会福祉施設でも、防火啓発活動を行っております。
内容は主に火災予防関連を中心に、住宅用火災警報器の普及促進や各種災害対応についてなど、
ご希望に応じて可能な限り対応したいと思いますので、各団体でこれらの啓発活動をご希望する際は、
森町消防本部予防課までご連絡ください。
こちらは令和5年12月3日、みどりヶ丘町内会での行事で、ご高齢者世帯への配食活動へ消防職員を派遣し、
町内会役員の方々と合同で、冬の防火対策や住宅用火災警報器についての啓発活動を実施している様子です。
(本人より掲載の許可をいただいておりますが、画像を一部加工しております)