北海道駒ヶ岳活動状況(令和6年2月)
2024年3月8日
札幌管区気象台 地域火山監視・警報センター発表
全般概要
山頂火口原浅部の活動がやや活発化していますので、今後の火山活動の推移には注意が必要です。
噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)の予報事項に変更はありません。
噴気など表面現象の状況
山麓に設置した監視カメラで、5日に昭和4年火口のごく弱い噴気が火口縁上10mまで上がるのを観測しました。
山頂に設置した監視カメラによると、2021年頃からごく弱い噴気を観測する日数が増加する傾向が認められています。
そのほかの火口の噴気活動は引き続き低調な状態です。
地震及び微動の発生状況
2023年12月以降継続的に発生していた山頂火口原浅部(主に深さ1km付近)を震源とする振幅の小さな火山性地震は、1月下旬以降やや少なくなり2月の合計の地震回数は17回でした。
また、低周波地震が発生する割合が低下しており、20~24日には深さ0km付近で一時的に山頂の剣ヶ峯東観測点で観測される高周波地震が発生しました。
火山性微動は観測されていません。
地殻変動の状況
GNSS連続観測では、2022年頃から山頂火口原浅部の膨張を示すと考えられるわずかな変化が一部の基線で認められています。
平成28年12月21日より、気象庁ホームページに北海道駒ケ岳の火山観測データが掲載されておりますので、火山活動状況の把握等に活用願います。